疲れた心を、ふわふわの存在がそっと包んでくれる──。
そんな体験を、大人になってから味わったことはありますか?
最近、大人たちの間で、ぬいぐるみを抱いたり、そばに置いたりする「ぬい活」がじわじわと広がっています。
「大人がぬいぐるみなんて…」という固定観念を打ち破るように、著名人のぬいぐるみ愛と癒やしの関係が注目を集めるようになりました。
本記事では、プロ棋士・渡辺明さんやフィギュアスケーター・羽生結弦さんといった有名人の事例を交えながら、なぜ今、大人がぬいぐるみに癒やされるのかを深掘りしていきます。
【この記事の内容】 *大人がぬいぐるみで癒やされるのは変? *ぬいぐるみで癒やされている有名人の実例 *ぬいぐるみがストレスに効く心理的理由 *大人向け「ぬい活」の始め方 |
大人がぬいぐるみに癒やされるのはおかしくない?
「ぬいぐるみ=子どものもの」と思われがちですが、実は大人にとってもぬいぐるみは「心の避難所」となりうる存在です。
現代はストレス社会。
職場、家庭、社会との関わりの中で、無意識に疲れや不安を抱えている大人が少なくありません。
そんな中、ぬいぐるみのような「何も要求してこない、ただそばにいてくれる存在」は、心の緊張をゆるめ、感情を預けられる安心感を与えてくれます。
心理学では、子どもが特に不安が高まったときなどに、抱きしめたり握り締めたりする毛布やぬいぐるみなどの愛着対象を「移行対象」(トランジショナルオブジェクト)と言います。これは子どもだけでなく、大人の心の安定にも効果があるとされています。
つまり、ぬいぐるみに癒やされるのは、おかしいことでも、子どもっぽいことでもないのです。
実例で紹介!有名人たちもぬいぐるみで癒やされている
渡辺明さん(将棋棋士)と「ぬい」
(渡辺明棋士:公式Xより)
渡辺明さんは、永世竜王・永世棋王の称号を持つ、日本のトッププロ棋士です。
ぬいぐるみ好きを公言し、ぬいぐるみを「ぬい」と呼んでいることは、将棋ファンにはよく知られています。
自宅にあるぬいぐるみの数は50体以上。一体一体には名前や性格、将棋の強さを表す棋力まで決め、ふか~い愛情を注いでいます。
2024年4月11日に渡辺さんはXを更新し、
「癒しが必要なのでコピス吉祥寺のキャラパークに行ってぬいぐるみを見る。基本的に新しい子を買うのは禁じられてるけど、これならいいだろとタピオカをお迎えした」
と、「すみっコぐらし」のキャラクター「たぴおか」のぬいぐるみを購入したことを報告。
ぬぐるみ愛を隠すでもなく、ぬい活で癒やされている様子を堂々と公開しています。
ご本人はぬいぐるみについて、「あの子がいると落ち着く」と語っており、ストレスを和らげる存在になっているようです。
羽生結弦さん(フィギュアスケーター)と「くまのプーさん」
プロフィギュアスケーターの羽生結弦さんは、「くまのプーさん」好きで知られており、彼の演技後にはファンから、黄色いプーさんのぬいぐるみが大量に投げ込まれる光景はあまりにも有名です。
羽生さんはフィギュアスケートの大会があるたびに、常にプーさんのぬいぐるみ型ティッシュケースを肌身離さず持ち歩いており、インタビューでは「プーさんがそばにいると安心する」と語っています。
その安心する理由を、羽生さん本人は「顔が安定してるから」と説明しているのを聞いたことがあります。
自分の精神状態がどんな状況でも、いつもと変わらずプーさんが微笑んで自分を見守ってくれていることが、精神安定剤になっているのかもしれませんね。
トップアスリートとして緊張の大きい場面でも、コンディションや気持ちを安定させるための「お守り」的な役割を、プーさんが果たしているようです。
横浜流星(俳優)とカービィ愛
(STARDUST PROMOTION公式サイトより)
俳優の横浜流星さんは、任天堂の人気キャラクター「星のカービィ」のぬいぐるみコレクションで有名です。
横浜さんによると、子どもの頃に見たカービィの映像に魅了され、俳優として忙しくなってきた21〜22歳の頃に、再びカービィの動画を見て「なんだこいつ、可愛いな?」と思ったことがきっかけで、ぬいぐるみ収集を始めたそうです。
大阪でUFOキャッチャーにチャレンジした際には、大きなカービィのぬいぐるみを取るために3000円も使ったものの取れず、マネージャーが1発で取ってくれたというエピソードも。
現在、そのぬいぐるみはベッドに大事に置いているそうです。
参考:[めざましmedia] 横浜流星 “カービィ”欲しさにクレーンゲームで3000円使うも「マネージャーが1発で取ってくれた」占い番組で半生語る
大和田伸也(俳優)77歳の”ぬい活”愛好家
(大和田伸也:公式Xより)
俳優の大和田伸也さん(77歳)は、意外にも熱心な「ぬい活」実践者として注目を集めています。
大和田さんの自宅には”アソビバ”というスペースがあり、100体以上のぬいぐるみが置かれています。そこには、ポケモンのぬいぐるみからライオンキングのキャラクター、テングザル、柴犬まで、さまざまな種類のぬいぐるみが。
大和田さんがぬい活を公にするようになったきっかけは、マチュピチュ旅行時に外国人青年がぬいぐるみと写真を撮っている姿を見たことからことでした。
そしてポケモンゲームの実況配信をきっかけに、お気に入りのポケモンのぬいぐるみに亡くなった愛犬の名前を付け、SNSに投稿したところ、大きな反響が。
大和田さんは「ぬいぐるみとは家族であり、友達であり、子どもでもある」と語り、「ぬいぐるみと話していると、人生、楽しいよ。恥ずかしくもありませんよ」と語っています。
参考:[YAHOOニュース]「『バズる』って言葉は嫌いです」大和田伸也「ぬい活」投稿で話題に! 大御所俳優が明かした「ぬいぐるみの魅力」「SNSのいい使い方」
こうした実例が、大人がぬいぐるみに癒やされることへの“肯定”につながっています。
ぬいぐるみがストレスに効く心理的理由
ぬいぐるみが大人の心を癒やすのには、ちゃんとした理由があります。
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触覚による安心感:ぬいぐるみのやわらかさは、触れることでオキシトシン(幸せホルモン)を分泌させ、ストレスを軽減します。
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感情を表現できる存在:ぬいぐるみは何も言わず、否定もしません。自分の気持ちをそっと話しかけるだけで、気持ちが整理されていく効果があります。
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無言の見守り:部屋にぬいぐるみがいるだけで、孤独感が和らぎ「自分はひとりじゃない」と思える効果もあります。
大人向け“ぬい活”の始め方
どんなぬいぐるみを選べばいい?
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自分が「かわいい」「安心する」と感じるものを選ぶ
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サイズは、抱きしめやすいミニ〜中サイズが人気
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手触りも大切。ふわふわ・もちもち系がストレス解消に◎
✅「自分だけの癒しのぬいぐるみを見つけたい方へ」
→Amazonや楽天で好みのぬいぐるみを探してみましょう。自分の感性に合ったぬいぐるみを探すのも、楽しいですよ。
もし、探すのが面倒なときは、次のカテゴリーで「私のおすすめ・癒やしのぬいぐるみ」を紹介しているので、参考にしてみてね。
癒やしのぬいぐるみ・私のおすすめはこれ!
*「CLASKA(クラスカ)」:MAMBO ぬいぐるみ リアル
*「ぬくぐるみ工房」:オーガニックコットン100%「シロクマのぬいぐるみ」
*「Homehalo」:柴犬 ぬいぐるみ 可愛い 柴犬抱き
*「りぶはあと」:ねこ肯定感 抱きまくらL はちわれのかつお
自分だけの癒やし時間を作る
大人のぬい活、こんなふうに日常で楽しんでみるといいかもしれません。
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寝る前にそっと抱いてリラックス。添い寝をさせても癒やしの心地に
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デスクや車に置いて“心の同伴者”に。見ても触れても、ホッとできるように
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写真を撮ってSNSにアップする「ぬい撮り」も人気
恥ずかしさを乗り越えるヒント
大人がぬいぐるみを好むという行為を「恥ずかしい」と思ってしまう「壁」をのりこえるために、次のような考え方が参考になるかもしれません。ヒントとして紹介しておきます。
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海外では、ぬいぐるみとの触れ合いや、ぬいぐるみを抱きしめることが、心の安らぎや癒しをもたらす効果が期待できる心理療法「プラッシュセラピー」として認知されつつある
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「自分を大切にしている時間」と前向きにとらえる
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有名人の事例を知って、恥ずかしいことではないと受け入れる
よくある質問(FAQ)
大人がぬいぐるみを持っているのって変じゃない?
全く変ではありません。心を癒やす道具のひとつとして、ぬいぐるみはとても理にかなっています。
周囲に知られたら恥ずかしいかも…
自分だけの癒やしとして、誰にも言う必要はありません。自分を大事にする気持ちを最優先に。
子どもに「なんでぬいぐるみ持ってるの?」と聞かれたら?
「大人も癒やされたいときがあるんだよ」と笑顔で答えて大丈夫です!
【まとめ】大人×ぬいぐるみは、心のメンテナンス
大人にとっても、ぬいぐるみは癒やしと安心の存在です。
ストレスがたまりやすい日常の中で、自分の心をいたわる「ぬい活」は、立派なセルフケアの一つと言えるでしょう。
ぬいぐるみを愛する有名人たちの姿は、私たちに「大人になっても好きなものを素直に愛して良い」というメッセージを伝えてくれています。
大人がぬいぐるみを愛することは恥ずかしいことではなく、むしろ心の豊かさを示す一つの形なのかもしれません。
「最近ちょっと疲れてるかも」と感じているあなたも、「ぬい活」始めてみませんか?
👉自宅でストレス解消に役立つグッズをまとめた記事はこちら

気になるぬいぐるみたちが、あなたの毎日にそっと癒やしを届けてくれるかも。
私は、ギュッと抱きしめられるサイズのぬいぐるみがお気に入り!
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