なんだか毎日がうまくいかないと感じたり、心がぽっかりと空いてしまったようなとき。
「本」が心を満たし、癒やしてくれることがあります。
ここでご紹介するのは、私自身が「つらいな」「休みたいな」と思ったとき、手に取ってほっとしたり、あたたかな気持ちを授けてくれた本たち。 誰かの評価ではなく、自分の心が「好き」と感じられた――そんな“私的な癒しの本”たちです。
やさしく心をくすぐるようなエッセイ、心を上向きにする気づきやヒントをくれる啓発本、絵と物語に癒される絵本、ふんわりやさしい気持ちになれるコミック本まで。
あなたの心をじんわりとほぐしてくれる、やさしい読書タイムの参考になれば幸いです。
【この記事の内容】 *本を読むとどうして癒やされるのか? *疲れた心にしみる、私的癒し本8冊を紹介 *心にやさしい読書タイムのつくり方 |
心が疲れたとき、本を読むとどうして癒されるのか?
心が疲れたとき、本を読むと少し気持ちが軽くなることってありますよね。その理由とは?
物語の世界へ旅する時間
本を読むと、現実のストレスや悩みからほんの少し離れ、別の世界に入り込めます。その時間は、心にちょっとした休息を与えてくれます。
物語の中の登場人物たちと一緒に笑ったり、泣いたり、新しい景色を見たり。
その時間は、誰にも邪魔されない自分だけのもの。
現実から遠い世界へ連れ出してくれて、その分だけ、疲れた心を癒してくれます。
登場人物への共感
物語の中で、登場人物たちが感じる悲しみや喜びにふれることができます。
その瞬間、読者は自分自身の気持ちを少し整理できたり、「こう感じるのは自分だけじゃないんだ」と安心することがあります。
登場人物たちの物語を通じて、自分の感情を見つめ直し、心の疲れをそっと癒す。
それが読書の良さなのかもしれません。
ストレスがやわらぐ効果
優しい文章に触れることで、日々の喧騒から切り離され、疲れた体も心も穏やかに包まれるような気持ちになることがあります。
例えば、美しく描かれた景色や情景を読むと、自分がその世界に引き込まれ、まるで静かな湖のほとりで深呼吸をしているような感覚になるように。
また、読書は心の疲れを和らげるだけでなく、想像力を育てたり、新しい視点を見つけたりする力もあります。
癒しの物語や、あたたかい言葉に触れることで、ほんの少し勇気が湧いてきたり、前向きな気持ちになれたりするんです。
新しい発見や気づき
本には、新しい視点やアイデアを教えてくれる力があります。
物語や文章を読むことで、日常ではなかなか気づけなかったことや、見過ごしていた価値観に目を向ける機会が生まれます。
たとえば、登場人物の生き方や選択に触れることで、自分自身の考えや行動を見つめ直すきっかけを得られるかもしれません。
また、哲学的なテーマや自己啓発の本は、「こんな考え方があったんだ!」と驚かせてくれるだけでなく、前向きに生きるためのエネルギーやノウハウを与えてくれることがあります。
スマホやSNSから離れ、自分と向き合える時間になる
スマホやSNSで常に誰かとつながる時代だからこそ、本を読む静かな時間は特別です。
ページをめくるひとときは、心を落ち着かせ、疲れた気持ちをそっと癒してくれます。
本を開いて、ほんの少し自分と向き合う習慣は、心のざわつきを和らげる良い方法になるはずです。
疲れた心にしみた、私的癒し本8冊【ジャンル別】
※この記事では、2025年の今だからこそ、あらためて心に響くと感じた“癒しの本”を集めました。新刊だけでなく、長く読み継がれてきた作品も含まれています。
エッセイでやさしい言葉に触れたいときに
1「すべて忘れてしまうから」燃え殻
大きな事件も、声高な主張もない。
「なんでもない日常」が綴られている、燃え殻さんのエッセイです。
でも不思議と、まるで短編映画を観たあとのような、余韻が心に残る…。
そんな読後感を味わえます。
レビューでは「夜にひとりで読むのが好き」「音楽を聴くような感覚に近い」「言葉の温度がちょうどいい」といった感想が多かったです。
眠れない夜や、なんとなく気持ちが落ち着かない日に、そっと手に取りたくなる一冊です。
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2「万年不調から抜けだす がんばらないご自愛」マンガ家・竹内絢香✕心療内科医・鈴木裕介
マンガ家・竹内絢香さんと心療内科医・鈴木裕介さんによる共著で、心と体の不調に悩む人々に向けたセルフケアの方法を紹介するコミックエッセイ。
日常生活で感じる「なんとなくの不調」や「休んでも疲れが取れない」といった悩みに対し、無理をせず、自分を大切にする「ご自愛」の方法を提案しています。
竹内さんの実体験をもとにしたエピソードが4マ漫画で描かれ、それに対して鈴木医師が専門的な解説を加える構成です。
楽しく読めて、実体験に「うんうん、わかる~」と共感でき、解説はプロという、優秀な企画。
本全体にやさしい雰囲気があるせいか、心が拒否反応を示すことなく、何度も手にして読み返しています。
レビューでは、「知っているようなことでも、漫画の絵柄もあるのか、ゆるめで圧が強すぎず、優しいから心にストンと入る」といった感想が寄せられています。
また、「仕事に行く前の憂鬱な朝、辛い昼休みの時間に、1つか2つの項目を読んで、心を落ち着けています」といった声もあり、日常の中で気軽に読み返せる「お守り」のような存在として支持されているのがわかります。
自分自身と向き合い、無理をせずに心地よく過ごすためのヒントを見つけたい方にとって、優しく寄り添ってくれる一冊となるはずです。
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啓発本で閉塞感ある自分の扉をあけるヒントを
3「そのままの私で幸せになれる習慣」前野マドカ・前野隆司
「幸せに気づく、幸せを感じる」ための50の方法を、やさしく教えてくれる本です。
見開き2ページごとに、ふんわりとした色合いのイラストとシンプルな習慣が紹介されていて、読みやすさも抜群。どれも科学的な根拠に基づいているので、実践の際も安心できます。
この本は、幸福学の第一人者である前野隆司さんと、実践的なアプローチを提案する前野マドカさんによる共著。
使われている言葉はわかりやすく、心にすっと溶け込みます。
スラスラと読めるのですが、ずんずんと読み進めるうちにふと、「このまま一気に読むのがもったいない。じっくりと味わいたい」という気持ちに。たぶんそれくらい、心に響くものがあるからなのだと思っています。
レビューでは「そのままの私でいながら、ポジティブな習慣によって、簡単に、確実に、幸せになれるのだと思わせてくれた」といった感想が寄せられています。
何気ない日々を、幸福に変えるヒントが詰まった一冊。
読者がすぐに実践できることばかりで、「読むだけでは終わらない」実用的な価値が魅力です。
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4「新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。」ジュリア・キャメロン
(写真は著者が所有する本で、現在販売されている本の表紙とは異なっています)
全米で30年以上愛され続けるロングベストセラー。
アーティストやクリエイターだけでなく、日々の生活に創造性を取り入れたいと願うすべての人に向けた、ジュリア・キャメロンによる自己啓発書です。
「モーニング・ページ」や「アーティスト・デート」といった具体的なワークを通じて、自分の中にある創造性を解放し、自己表現を促進する方法が紹介されています。
ハウツー本ではありますが、本の言葉が深く響いたり、言葉に癒やされたりする瞬間がたびたびあり、それだけでも心がときめいて、この本を手にできて良かったと思えました。
私は実際に「モーニング・ページ」を実践してみましたが、続けていくと、心の縛りが消えていく感覚があり、自由は自分の中にあると思えるきっかけをもらえたと感じています。
レビューでは、
「本のプログラムをこなしていくと、自己肯定感が増していくような気がする」
「芸術家になりたかった人だけではなく、生きづらさを感じている人たちの道標になる本だと思う」
「毎朝のモーニング・ページが習慣となり、自分自身と向き合う時間が持てるようになった」
などの声が寄せられていて、多くの人がこの本を通じて自己成長を実感しているのがわかります。
心が疲れていると感じるとき、自分自身を見つめ直したいとき、この本は大いに役立つはず。
「自分を楽しませて、自分を大事にしよう、創造しよう」という気持ちになれるかもしれません。
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絵本で心をふわっとさせたいときに
5「わすれられないおくりもの」スーザン・バーレイ
1984年の出版以来、多くの読者に愛され続けている絵本です。
この作品は、一つの人生の終わりと、その影響がどのように続いていくかを優しく描いています。
「悲しみ」の物語ではなく、「生きる希望」の物語。
ストーリーは伏せますが、この絵本は、悲しみを前向きな気持ちに変えていく力を持っています。
大切な人はそばにいなくても、今も未来も自分の心とともに生きていく。生きていこう。
そういう気持ちにさせてくれたこの絵本は、特別な存在になりました。
レビューでは、「悲しみを乗り越える力をもらった」「大切な人との別れを前向きに捉えられるようになった」といった感想が寄せられています。
また、「子どもと一緒に読むことで、死について自然に話し合えるきっかけになった」との声もあり、親子で共有できる絵本としても評価されています。
この絵本は、大切な人を失ったときだけでなく、心が疲れているときにも、そっと寄り添ってくれる一冊です。
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6「いらないねこ」ヒグチユウコ
前作『せかいいちのねこ』に続く、ぬいぐるみの「ニャンコ」が主人公の感動的な物語。
本作は、捨てられた子猫をニャンコが「おとうさん」となって育てる決心をし、それを見守る優しい猫たちの姿が描かれています。
大人の私が読んでも、ほっこりして、涙もちょっぴり…。
レビューでは、「何度読んでも心温まる。生きる上で誰にもある出逢いと別れを、子どもにも大人にもわかるように描かれている」「絵がとても細かく丁寧に描かれていて、猫だけでなく家具や装飾、服のデザインもとても素敵」との感想が寄せられています。
この絵本は、子どもだけのものではなく、大人も楽しめる内容となっていて、読む人の心に深く響く作品です。
心が疲れたときや、優しい気持ちになりたいときに、ぜひ手に取ってみてください。
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コミック本で癒やされたいとき
7「疲れた人に夜食を届ける出前店」中山有香里
疲れた夜に現れる、ちょっと不思議な出前店のお話。
それは、とある町の片隅で、クマがはじめた夜食の出前店。彼らは、日々の生活に疲れた人々のもとへ、心と体を癒す夜食を届けます。
疲れた気分やモヤモヤした気分を抱えた人へ、クマとその仲間たちが届ける夜食。クマたちとのやりとりと美味しい夜食は、食べる人の心をやさしくあたたか包みこんで癒やしていきます。
1篇は短いエピソードながら、クスリと笑えたり、ため息をつく人に共感したり、そして夜食を食べて元気になっていく様子に安心したり。読んでいる私も一緒に、笑える力を取り戻していくような感覚になるのです。
レビューでは、「疲れた心に寄り添ってくれる一冊」「読むだけでほっとする」「登場キャラクターたちに癒される」といった感想が寄せられています。
そして、作中に出てくる夜食レシピがどれも美味しそうで、お腹が減ること間違いなし。
レシピは管理栄養士・米粉料理家の中村りえさんの監修。
「レシピが実用的で、実際に作ってみたらとても美味しかった」との声もあり、物語とレシピの両方を楽しめる点が好評です。
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8「しろくまカフェ」ヒガ アロハ
動物たちと人間が共存する世界を舞台に、ほのぼのとした日常が描かれています。テレビアニメ化もされ、多くのファンを魅了しました。
カフェには、常連客のパンダくんやペンギンさんをはじめ、個性豊かな動物たちが集まり、日々の出来事や趣味について語り合います。
シロクマさんのシュールなギャグや、パンダくんののんびりとした性格、ペンギンさんのツッコミなど、ユーモアあふれるやり取りが魅力です。
私はアニメで本作を知り、本を手に取りました。シュールなストーリーに笑ったり和んだり。そばにこの本を置いておくと、平和な気持ちになりたくて、自然と手にとって読んでしまいます。
レビューでは、「とにかく癒される!」「可愛らしい動物がたくさん登場するのがこの本の魅力です」といった感想が寄せられています。
また、「絵柄は割とリアルというかデフォルメされてないのに、人みたいに表情があるように見せているとこがすごい。みんなとにかく可愛くて癒されます。この世界に住みたい」との声もあり、リアルな絵柄とキャラクターの表情豊かな描写が評価されています。
心が疲れたときや、ほっと一息つきたいときにぴったりの作品です。
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心にやさしい読書タイムのつくり方
読書は、おだやかなひとときを楽しめる1つの方法です。
疲れた気持ちに寄り添う本との時間が、心をやさしく整えてくれるかもしれません。
忙しい毎日の中で、ほんの少し立ち止まり、心と向き合う時間をつくってみませんか?
次のように、読書タイムを自分なりに楽しんでみてはいかがでしょう。
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静かな場所で読む:お茶やコーヒーを淹れて、ひとりの時間を大切に。
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スマホをオフにする:通知を気にせず、じっくり本と向き合いましょう。
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気に入った言葉をメモする:心に残った言葉をノートに書くだけで、癒し効果が続きます。
よくある質問(FAQ)
疲れていて読む気力もないのですが、それでも読める本はありますか?
絵本やエッセイは短時間でも読めて、心にやさしく届くものが多いです。とくに文字数が少ない絵本は、読むというより“感じる”本なので、疲れているときにもおすすめです。
電子書籍と紙の本、どちらが癒されますか?
人によって好みはわかれますが、「手に取ってめくる」という体験が癒しにつながるという声も多いです。紙の手触りや香りに安心感を覚える方もいます。
プレゼントとして贈りたいのですが、どれが喜ばれますか?
絵本やエッセイは、年代問わず贈りやすく、心に残るプレゼントとして喜ばれます。特にビジュアルの美しい絵本は贈り物にぴったりです。
まとめ:本の中には、癒やされるやさしい居場所がある
心が疲れてしまったとき「どこにも行きたくない」「誰にも会いたくない」、そんな気持ちになることもありますよね。
でも、本の中なら大丈夫。
やさしい言葉、ぬくもりのある物語が、そっとあなたを迎えてくれます。
今日紹介した本たちは、私自身がやさしい気持ちになったり、平和な世界に浸れる時間を作れたことに幸せを感じたり、心がときめいたり、自分の心を自由にできる喜びを感じられた、8冊です。
疲れたとき、癒やされたいときに本を読みたくなったら、ぜひ参考にしてくださいね。
本が、あなたの心の避難所になりますように。

あなたの毎日に、そっと寄り添う本があることを願っています。
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